「SDGsに考慮したサイトデザインってどんなのだろう…」
と考えているのではないでしょうか?
本記事ではSDGsとWebサイトのデザインとの関わりやサステナブルWebデザインの概要、その事例などを紹介します。
本記事を読むと、どのようなWebサイトのデザインにすると、対外的な評価を上げやすいかがわかります。
目次
SDGsとは
SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のことを指します。2015年9月の国連サミットで全会一致で採択されました。2030年までに接続可能でよりよい世界を目指すために定められました。
主に以下の17のゴール・169のターゲットから構成されています。
発展途上国だけでなく、日本もSDGsには積極的に取り組んでいます。たとえば、日本政府は2018年から「SDGs未来都市」を選定しています。これは、地方創生のために優れたSDGsの取り組みをする都市や地域を選んだものです。このうち、とくに先進的なSDGsの取り組みを「自治体SDGsモデル事業」として選び、資金面での援助を行っています。
参考:外務省|SDGsとは?
SDGsとWebサイトのデザインとの関わり
SDGsとWebサイトのデザインは無関係ではありません。
Webサイトの炭素排出量を測定できるサービス「Website Carbon Calculator」によると、1PVあたりの二酸化炭素の排出量は0.8gとされています。つまり、月間10万PVが発生していた場合、1ヶ月あたりの二酸化炭素の排出量は80kgになります。
ただし、この数値は一概に言えるものではありません。Webサイトのデザインによって、異なります。たとえば、ユーザーがほしい情報にすぐにたどり着けないデザインや画素数の大きい画像・ビデオなどをホームページに取り入れるとします。
ユーザーがWebサイトに滞在する時間が長くなり、その分消費電力が増えます。その結果、二酸化炭素の排出量の増加につながります。このように、SDGsとWebサイトのデザインには、大きな関わりがあるといえるでしょう。
サステナブルWebデザインとは
Webサイトの二酸化炭素排出量を抑えるには、サステナブルWebデザインを意識する必要があります。
サステナブルWebデザイン(別名:サステナビリティWebデザイン)とは、ユーザーの利便性と環境に配慮したデザインを指します。
たとえば、わかりやすい言葉を使用してユーザーがすぐに求める情報にたどり着けるようにする、画像の使用を最小限にしてデータ転送量を減らすなどの配慮が必要です。
このような、要素をWebサイトのデザインに含めると、SDGsに貢献していると言えます。
WebサイトのデザインにおけるSDGsの事例
WebサイトのデザインにおけるSDGsの事例を、以下の3つ紹介します。
- 女性や女児に対して差別のない表現をする
- Webサイトへのアクセスを高速化させる
- 適切なコンテンツの掲載する
ここでは環境への配慮だけでなく、SDGsのゴールである「ジェンダー平等を実現しよう」や、「つくる責任つかう責任」なども交えています。
それぞれ見ていきましょう。
女性や女児に対して差別のない表現をする
Webサイトのデザインで女性や女児に対して、差別のない表現を行うことは、SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の解決につながります。
その目標は、男女平等を実現し、すべての女性や女児の可能性を広げることです。
インターネットで、女性や女児を卑下しないことや、女優という表現ではなく俳優を使用するといった配慮を行うと、この目標の解決につながるでしょう。
Webサイトへのアクセスを高速化させる
Webサイトへのアクセスを高速化させることは、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」の課題を解決できるようになるでしょう。
その目標は、陸の豊かさを守り、砂漠化を防ぎ、多様な生き物が生きられるようにすることです。
前述しましたが、インターネットを使用すると、二酸化炭素が排出されます。画像を圧縮したり、UXを考慮したデザインを作成したりすると、ユーザーがWebサイトに滞在する時間が減り、二酸化炭素の排出量を抑えられます。
その結果、地球温暖化のスピードが緩やかになり、砂漠化を防ぐことにつながるかもしれません。
適切なコンテンツの掲載する
Webサイトに適切なコンテンツを掲載することは、SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」を解決できるかもしれません。
その目標は、生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとる必要があるというものです。
Webサイトで適切なコンテンツを提供し、常に最新の状態にアップデートすると、ユーザーは正しい情報を得られます。
たとえば、これを環境問題に関するWebサイトで行うとします。ユーザーは環境問題に対して正しい知識や、興味関心を持つようになる可能性があります。
その結果、人々の意識が変わって、環境問題を解決するための行動を行うようになるでしょう。
SDGsを意識したWebサイトのデザインの事例
本章では、SDGsを意識したWebサイトのデザインの事例を以下の3つ紹介します。
- 本田技研工業株式会社
- 株式会社サイバーエージェント
- ミズノ株式会社
それぞれ順番に見ていきましょう。
本田技研工業株式会社
本田技研工業株式会社は「夢のある明日への社会づくりをめざして」をテーマに、キャッチーなイラストとともに、その内容について解説しています。
同社は、目標15「陸の豊かさも守ろう」や目標3「すべての人に健康と福祉を」を含む、合計10個のSDGsの取り組みを行っていることを掲載しています。
Webサイトのデザインに画素数の大きい画像を使用していないため、ページが重くありません。UXにも優れているといえるでしょう。
参考:本田技研工業株式会社
株式会社サイバーエージェント
株式会社サイバーエージェントもWebサイトが簡潔にまとめられています。
早くスクロールしても内容を容易に把握できるため、Webサイトの視聴による光熱費を削減できるでしょう。
同社は、目標8「働きがいも経済成長も」や目標5「ジェンダー平等を実現しよう」を含む、合計9つの取り組みの概要について解説しています。
ミズノ株式会社
ミズノ株式会社は、SDGsへの取り組みとして、以下の5つの目標に貢献しています。
- 3. すべての人に健康と福祉を
- 4. 質の高い教育をみんなに
- 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 12. つくる責任つかう責任
- 13. 気候変動に具体的な対策を
ホームページには、上記5つの取り組みに対して、具体的にどのような事業を行っているのかが記載されています。
取り組み事例が箇条書きでシンプルにまとめられているため、滞在時間が抑えられ、二酸化炭素の排出量の抑制にもつながるでしょう。
参考:ミズノ株式会社
まとめ
本記事ではSDGsとWebサイトのデザインとの関わりやサステナブルWebデザイン、それらの事例についてまとめました。
SDGsを考慮したホームページを作成すると、地球の環境問題の解決に取り組んでいると対外的にアピールでき、好印象を得られるでしょう。
株式会社iTechでは、ご希望に応じてサステナブルWebデザインを考慮したWebサイトの制作も可能です。この機会にお気軽にご相談ください。