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採用マーケティングの成功事例7選!メリットや手法も紹介

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採用マーケティングの成功事例7選!メリットや手法も紹介

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「採用で失敗したくない…」

「他社のマーケティング手法をそのまま参考したい」

と考えている方は、採用マーケティングの成功事例を知りたいと考えているのではないでしょうか?

そこで本記事では、採用マーケティングの成功事例7選やメリット、手法などを紹介します。

採用マーケティングをどのように始めればよいかわからない方は、ぜひ最後までお読みください。

採用マーケティングとは

採用マーケティングとは、従来の採用活動にマーケティングを取り入れた手法です。

簡単にいうと「企業が優秀な人材に選ばれるためのプロセスを改善していくこと」を指します。

たとえば、求職者のニーズを理解して働きやすい環境を整えたり、継続的な発信によってターゲットと自社との関係値を深めたりする活動がマーケティングに当たります。

転職の顕在層だけにフォーカスし、応募〜内定に注力するのではなく、潜在層にもアプローチし、求職者が企業を認知してから応募するまでのプロセスにも力を入れます。

これらを実施すると、自社にあった人材を効率的に獲得することにつながるでしょう。

しかし、ここで疑問を抱かれやすいのが、従来の採用活動や採用ブランディングとの違いです。本章ではこれらの違いについても紹介します。

従来の採用活動との違い

従来の採用活動との違いは、一連のプロセスにおいてどの段階に比重を置くかです。

その違いは以下の通りです。

  • 従来の採用活動:応募〜内定
  • 採用マーケティング:認知〜内定

※採用活動の工程は大きく分けて認知・興味・応募・選考・内定の5段階です。

従来の採用活動は、求人サイトを活用して、応募してきた人材の中から誰を採用するかのプロセスに注力されてきました。

しかし、この手法では、応募者数が求人媒体に左右されるため増やすことが困難でした。

また、福利厚生や給料、休日などの表面的な情報のみで応募する方もいるため、ミスマッチが発生しやすい課題もありました。つまり、応募者の性質をコントロールするのが難しかったのです。

採用マーケティングでは、求職者に自社を認知させる段階から内定に至るまでの戦略を一貫した考えで行います。

このため「応募者の中から優秀な人材をどう選ぼう」から「どうやって優秀な人材に選んでもらおう」という視点に変えることが可能です。

その結果、求める人材からの応募者数を増やすことにつながります。

採用ブランディングとの違い

採用ブランディングとの違いは、採用における戦略的な視点です。

前述しましたが、採用マーケティングは求める人材のニーズに合わせて働きやすい環境を整えたり、アプローチを変えたりします。つまり、視点が求職者のニーズに向いています。

一方、採用ブランディングは、自社のイメージを構築させることに視点をおいて発信します。

「iTechといえばシステム開発」のように、求職者にイメージを想起させて、自社の価値向上や他社との差別化を目指します。

採用ブランディングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでいます。

採用マーケティングのメリット

採用マーケティングについてわかると、そのメリットも気になるのではないでしょうか?

ここでは採用マーケティングのメリットを、以下の3つ紹介します。

  1. 採用のミスマッチが減る
  2. 採用コストの削減につながる
  3. 求める人材の採用につながる

それぞれ順番に見ていきましょう。

1. 採用のミスマッチが減る

採用マーケティングを行うと、採用のミスマッチが減ります。

求職者のニーズに合わせて自社の魅力を発信すると、自社の価値観や働き方に共感した求職者の応につながるためです。

採用マーケティングでは、自社への就職を検討していない顕在層へ向けて自社の魅力を届けます。そして求職者は自社に興味を持って、理解を深めた上で応募するというステップを踏みます。

自社を理解した状態でエントリーをするため、入社後のギャップが生じにくくなるでしょう。その結果、ミスマッチを防ぎ、早期離職の防止につながります。

2. 採用コストの削減につながる

採用マーケティングを行い、企業の認知が拡大されると、採用コストを抑えられます。

求人広告や求人サイトへの依存しなくても、自社の魅力を届けられ、応募数を増やせられるためです。

たとえば、XやYouTubeなどのSNSで自社の情報を発信し、多くのユーザーからの「フォロー」や「チャンネル登録」を得たとします。

そうすると、求人サイトや求人広告を使わなくても、ターゲットに採用情報を届けることが可能です。

その結果、採用にかかる費用を抑えられます。

3. 求める人材の採用につながる

採用マーケティングのスキームに従って情報発信を行うと、求める人材の採用につながる可能性が高まります。

自社が求める人材に対して、ニーズに合った発信を行うためです。

たとえば、求める人材のペルソナを「成果に応じて給料を上げたい方」と定めて、インセンティブ制度があることや、高給を実現した社員へのインタビューなどの情報を届けるとします。

そうすると、ターゲットは自社で働くと、どのくらい給料が上がるのか把握しやすいでしょう。ターゲットのニーズに合わせた発信をすると、求める人材の採用につながります。

採用マーケティングの手法・やり方のコツ

採用マーケティングのメリットがわかると、手法ややり方も気になるのではないでしょうか。

ここでは採用マーケティングの手法・やり方のコツを紹介します。

  1. フレームワークを導入する
  2. ファネルを活用する

本章を読むと、SNSで自社の発信をするにしても、どのような点を意識すればよいのかわかります。

順番に見ていきましょう。

1. フレームワークを導入する

採用マーケティングを行うには、フレームワークを導入することが重要です。フレームワークとは、課題の抽出や分析、解決、意思決定などを実施する際の基礎となる「枠組み」や「骨組み」を指します。

採用のフレームワークの軸に沿った戦略を練り、企業間で認識を共有すると、求める人材が面接官によってブレません。

ひとつの軸に則って戦略を練ると、採用マーケティングに成功しやすくなるでしょう。

採用フレームワークについては、こちらで詳しく解説しております。フレームワークを採用に取り入れたい方はぜひご覧ください。

2. ファネルを活用する

採用ファネルとは、求職者が企業を認知してから働くまでのプロセスを図式化したものです。その内訳は、認知・興味・応募・選考・選考・入社・継続・紹介・発信の9段階にわかれます。

認知から入社に進むにつれて、人材を絞ることから「漏斗」を意味する「funnel」と呼ばれています。採用マーケティングにファネルの考え方を取り入れると、ターゲットの心情に合わせた適切な発信を行えるでしょう。

採用ファネルの具体的なやり方については、こちらの記事で解説していますので、併せてご覧ください。

採用マーケティングの成功事例7選

採用マーケティングの成功事例を7選紹介します。

  1. 合同会社DMM.com
  2. シャープ株式会社
  3. LINE株式会社
  4. サイバーエージェント株式会社
  5. トゥモローゲート株式会社
  6. 株式会社ニトリホールディングス
  7. 株式会社SmartHR

順番にご覧ください。

1. 合同会社DMM.com

出典:DMM INSIDE

合同会社DMM.comは、オウンドメディア「DMM INSIDE」で、自社のカルチャーや業務内容、働き方などを発信しています。

社員へのインタビュー形式で記事が書かれており、事業の裏側や仕事への想いなどを知ることが可能です。

また、社内カルチャーが掲載されているページでは「子育てしながら働きやすいか?」のような疑問にも応えています。

出典:DMM INSIDE

求職者の悩みにフォーカスして、それを解決する情報を発信することで、安心して応募できる環境を構築しているのです。

その結果、採用のミスマッチの防止にもつながるでしょう。

2. シャープ株式会社

出典:シャープ株式会社|X

シャープ株式会社の採用マーケティングの事例は、Xを活用した情報発信です。

同社はXで自社の製品やトレンドの情報などを発信しています。Xの「中の人」の性格や個性を感じられるポストやリプライが面白いと人気を博しています。

上記のような企業の公式アカウントとは思えないポストには、親近感を覚えるユーザーも多いのではないでしょうか。

このような人間味を感じられるアカウントにしたことで、フォロワーは約83万人まで増加しました。

そんなXのアカウントでの採用情報は、拡散されやすいと言えるでしょう。

その結果、同社の求人情報を知らなかった層まで発信が届くことになり、応募者数の増加につながります

ぜひ、SNSを活用して採用マーケティングを行う場合は、シャープ株式会社のXのアカウントを参考にしてください。

3. LINEヤフー株式会社

出典:LINEヤフー株式会社

LINEヤフー株式会社は、日本でもっとも利用者が多い(約9,500万人)SNS「LINE」をリリースしている企業です。

同社は採用マーケティングとして、リファラル採用に力を入れています。

リファラル採用とは、社員の友人や知人を会社に紹介してもらう採用の手法を指します。

同社はリファラル採用において「ポジションサーチ」という取り組みを実施。

これは履歴書や職務経歴書を参考にして募集中のポジションから、その方に合ったポジションを紹介する仕組みです。

この仕組みを取り入れることにより、社員の「紹介したい人はいるけど、どのポジションがマッチするのかわからない」という悩みを解決しました。

社員が友人や知人を会社に紹介しやすくなったと言えるでしょう。

4. サイバーエージェント株式会社

出典:サイバーエージェント株式会社

サイバーエージェント株式会社は、メディアやインターネット広告、ゲーム事業などを営む企業です。

同社は採用マーケティングとしてXを活用しています。

「サイバーエージェント新卒採用」や「サイバーエージェント新卒エンジニア採用」などのアカウントを作成し、ターゲットを絞って発信を行っています。

ターゲティングされた公式アカウントでは、社員紹介や就活情報などをポストしています。

ユーザーにマッチした情報を発信することで、ユーザーの企業理解を深められ、採用のミスマッチの防止につなげられるでしょう。

SNSを使って求める人材を効率的に採用したい方は、ターゲティングを意識してみてください。

5. トゥモローゲート株式会社

出典:トゥモローゲート株式会社

トゥモローゲート株式会社は、企業のブランディングを支援する会社です。経営理念やSNSの設計など、顧客のニーズに合わせて戦略的にブランディングを支援します。

同社はSNSを活用した採用を積極的に行っています。2020〜2023年に入社した社員の50%ほどが、SNSでトゥモローゲートのことを知り、入社しているようです。

同社の採用マーケティングの手法は、以下の4ステップです。

  1. 発信量をとにかく増やす
  2. 他ユーザーとの交流を行う
  3. ビジネスマインドやノウハウの発信を行う
  4. 採用したい旨をストレートに伝える

自社のビジネスマインドを積極的に発信すると、仕事に対する価値観が合う応募者の増加につながります。

Xでポストする内容に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

6. 株式会社ニトリホールディングス

出典:株式会社ニトリホールディングス

株式会社ニトリホールディングスは、家具やインテリア用品の企画・販売、新築住宅のコーディネートなどの事業を行っている企業です。

同社は新卒採用において、以下の2つのフェーズを意識しています。

  1. インターン
  2. 面談/面接

インターンのフェーズは、最大の採用広報です。

インターンに参加した学生が、友人や後輩にニトリのインターンを紹介してくれるためです。そうすることで、応募者となりえるインターン生を増やせます。

面談/面接のフェーズでは、学生に「好奇心と価値観」を気づかせることを重視しています。その上で、学生と自社の価値観をマッチさせることで採用を成功させています。

同社では、採用マーケティングで上記2つのフェーズを踏むことで「未来を考えられる人」を採用している傾向があります。

7. 国際自動車株式会社

出典:国際自動車株式会社

国際自動車株式会社は、東京都を拠点にタクシーやバス事業などを営む会社です。

同社は不人気と言われてきたタクシー業界に新卒を集めるために、以下のようなプロモーションを行っています。

  • すっぽんぽん採用
  • ありのまま採用
  • 仮面就職

「すっぽんぽん採用」と「ありのまま採用」は、学生も会社も一切飾ることなく、長所も短所も含めて話し合おうというものです。

「仮面就職」は、同社で定年まで働かなくてもよく、働きながらやりたいことを見つけたい学生を応援するというものです。

このようなプロモーションを打つことで、同社はコンスタントに100人を超える新卒を採用しています。

まとめ

本記事では採用マーケティングの成功事例やメリット、手法などを紹介しました。

マーケティングを採用活動に組み込むと、自社を認知していない層に事業内容や働き方、カルチャーなどを届けることが可能です。

その結果、応募者の総数を増やすことができ、優秀な人材の獲得につながるでしょう。

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